マンションの売却を考えています。
しかし、不動産屋の選び方で心配があります。
大手の不動産会社では「囲い込み」と呼ばれる、売主が不利になる行為が当たり前だと聞きました。
ならば、囲い込みをしない、小さな不動産屋にお願いすれば、安心なのでしょうか?
不動産の売却が人生初でまったくの素人です、よろしくお願いします。
当サイトにお寄せいただいた、不動産売却査定に関する質問にお答えしています。
【不動産会社別】囲い込みデータ
ご質問、ありがとうございます。
大手の不動産屋による「囲い込み」をご心配されていますね。
たしかに、不動産会社も大手になるほど、両手成約率が高くなります。
契約の多くが片手仲介ならば、平均手数料率は3%に近く。
両手仲介が多いと、平均手数料率は6%に近づきます。
つまり、平均手数料率が5%を超えているのは、両手仲介が多い証拠です。
名称 | 平均手数料率(%) | ||||
2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | |
三井のリハウス | 5.56% | 5.31% | 5.22% | 5.10% | 4.98% |
住友不動産販売 | 5.10% | 5.28% | 5.13% | 5.27% | 5.25% |
東急リバブル | 4.11% | 3.99% | 4.71% | 4.17% | 4.83% |
野村不動産グループ | 3.63% | 3.93% | 4.06% | 3.95% | 4.32% |
三菱UFJ不動産販売 | 3.66% | 3.93% | 4.07% | 4.03% | 4.23% |
三井住友トラスト不動産 | 3.82% | 4.08% | 4.22% | 4.09% | 4.10% |
みずほ不動産販売 | 3.91% | 2.65% | 4.21% | 3.94% | 4.00% |
大京グループ | 4.35% | 4.85% | 4.76% | 4.61% | 4.55% |
小田急不動産 | 4.48% | 4.53% | 3.77% | 4.45% | 4.49% |
センチュリー21グループ | 4.05% | 4.71% | 4.73% | 4.69% | 4.60% |
囲い込み現場からお伝えします
(売出しから半年くらいは・・・)
電話でのやりとり(物件確認)
御社が扱っている ◯◯マンションを
紹介したいお客様がいるのですが・・・
あ~ ◯◯マンションは
いま、話しが入って(商談中)います
あの・・・、
一ヶ月前の電話でも
同じように言われたのですが・・・
あっ すみません!
◯◯マンションは契約予定でした
本当ですか?
・・・・(空気読めよという沈黙)
そして、その後一ヶ月以上たってもレインズの掲載が続けられるので・・・、
売れていないんですよね・・・。
こんなことは、よくあります。
でも、大手の不動産屋だけではないです・・・。
媒介契約締結から、しばらくは、両手を狙って囲い込みます。
- 一週間以内は営業所内のみ
- 一ヶ月以内は他営業所(自社)のみ
- 一ヶ月経過で他社に紹介を解禁
悪い不動産営業になると、営業所内にも媒介をとったことを秘密にしていますから・・・。
完全に自分ひとりで両手契約を狙ってます。
こうなると、会社組織で不動産業をやる意味ないですよね。
【追記】2016(平成28)年1月から、囲い込み対策で、売主がレインズの登録をチェックできるようになりました!
囲い込み防止は一般媒介で
専任媒介で一社としか契約しないから、囲い込みをされるのです。
複数社と契約できる一般媒介ならば、囲い込みの心配はありません。
媒介契約名 | 専属専任媒介契約 | 専任媒介契約 | 一般媒介契約 |
---|---|---|---|
売り出す不動産屋 | 1社のみ | 1社のみ | 何社でも |
売主が買い主を 見つける |
できない | できる | できる |
売却状況の報告 | 必ず状況を報告 1週間に1回以上 |
必ず状況を報告 2週間に1回以上 |
報告義務なし (売主が訊けばOK) |
レインズへ登録 | 必ず登録 (5日以内) |
必ず登録 (7日以内) |
登録義務なし (頼めば登録) |
宣伝広告費 | 多い | 多い | 一社あたりは少ない |
囲い込みの心配 | あり | あり | なし |
値下げ圧力 | あり | あり | なし |
- 能力が低く「売れない営業」に束縛されない
- 「売れる営業」に当たる確率が高い
- 一社より複数社で広告したほうが絶対量が増える
- 囲い込みによる値下げ圧力がない
専任でも一括査定が抑止力になる
囲い込み防止策として、一括査定で多くの不動産会社と連絡を取っておくのも有効です。
一社を選んで専任媒介契約を締結したとしても、「他の不動産営業と知り合っている」ことは囲い込みを牽制することができます。
このような心配がある売主(と物件)を不動産屋は囲い込みしようとしません。