ボクは不動産会社に勤めているのですが、10月の宅建試験に落ちてしまいました。職場で宅建士の資格が無いのはボクだけです。
宅建を持っていない奴は不動産屋じゃない!と社長に言われ、非常に肩身が狭いです。
不動産売買契約時には毎回先輩に頼んで、重要事項説明と契約書の記名押印をお願いしています。すると、重説をしていただいた先輩社員に(営業成績の管理上)売上の10%を支払うことになっています。タダで先輩の時間を使ってもらうこともできないので、このシステムは当然なのですが、バカバカしくもあります。
次こそ宅建に合格したいんです。おすすめの勉強方法があったら教えてください。
当サイトにお寄せいただいた、不動産屋に関する質問にお答えしています。
勉強さえすれば
絶対に合格するのが宅建
私は、就職する前(大学生のうち)に猛勉強して宅建をとりました。
当時は「宅建士」ではなくて「宅地建物取引主任者」という名称です。なんか年齢がバレそうで嫌ですが・・。(汗)
宅建の合格証書の左横に写っているのは、その年の宅建に出題された問題で、受験すると持ち帰り自己採点することができるのです。
宅建の資格試験は、まぐれで合格することができないように設計されています。
これは、宅建士が安全な不動産取り引きを担保するために必要だから、いい加減に宅建の勉強をして、偶然宅建に合格する人がでないようにしています。
裏を返せば、しっかり勉強さえすれば必ず合格できる資格試験が宅建士なのです。
- 勉強のやり方が間違っている
- 勉強の絶対量が足りない
宅建に合格できない人は、上の二つのうち、どちらか、もしくは両方に該当します。
宅建は問題を理解していたら時間が足りない
宅建は2時間で50問に回答しなければいけない試験です。120分で50問ですから、1問を2分半で解答しなければなりません。
問題を読んで、内容を理解して、回答を導き出していたら時間が足りません。
圧倒的に時間が足りないんです!
宅建 過去問題 平成27年
農地に関する次の記述のうち、農地法(以下この問いにおいて「法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。
- 市街化区域内の農地を耕作目的で取得する場合には、あらかじめ農業委員会に届け出れば、法第3条1項の許可を受ける必要はない。
- 農業者が自己所有の市街化区域外の農地に賃貸住宅を建設するため転用する場合は、法第4条1項の許可を受ける必要はない。
- 農業者が自己所有の市街化区域外の農地に自己の居住用の住宅を建設するため転用する場合は、法第4条1項の許可を受ける必要はない。
- 農業者が住宅の改築に必要な資金を銀行から借りるため、市街化区域外の農地に抵当権の設定が行われ、その後、返済が滞ったため当該抵当権に基づき競売が行われ
第三者が当該農地を取得する場合であっても、法第3条1項又は法第5条1項の許可を受ける必要がある。
これは、宅建で毎年出題される「農地法」に関する出題です。
一つずつ理解しながら読み進めていたら時間がかかりますよね?
私はこの問題、パッと見て10秒くらいで答えられます。
勉強したものにしかわからない、解法のテクニックがあるんです。
宅建は過去問のヘビロテで攻略する
実は、農地法の過去10年間の宅建過去問を見返すと、農地法には3つの設問パターンしかないことがわかります。
何度もいいますが、宅建は考えて解いていたら時間が足りません。
おっ!今年はAパターンが出題された!
考えないで解答するためには、過去の出題パターンを覚えてしまえば簡単です。
宅建で過去に出題されたことのない設問は、毎年一問程度しか出ません。
つまり、他の49問はすべて、過去問の焼き直しにすぎないのです。
宅建合格の勉強法は過去問のヘビーローテーション以外にありません。
暗記するほど過去問だけを繰り返しやり続ければ、40点以上は正答することができます。合格ラインは毎年34~36点なので十分すぎますね。
夏までは聴いて覚える、
秋から机に向かう
私が宅建に合格したときは、夏までひたすら宅建の音声ファイルを聴いていました。
受験当時、「アイポッド宅建」という音声ファイルが、iTunesでダウンロードできたんです。1講義、40分~1時間くらいの音声ファイルが、100講義ほど無料で聞くことができました。
音声講義を一回聴いても、ナンノコッチャ?という内容だったとしても、繰り返し聴いていると少しずつ頭に入るようになります。
私は飽きっぽいので、春先から勉強を始めても途中で挫折するだろうと思ったので、あえて机に向かって勉強することは後回しにしました。かわりに大学の行き帰りや、空いた時間で音声ファイルを聞きまくっていました。
ただ音声ファイルを聴いているだけで大丈夫なのかな?
夏を過ぎた頃から、こんな焦りが出てくるんです。宅建の試験は10月ですから・・・。
私は、9月に入ってからです。机に向かって過去問を解き始めたのは・・・。
宅建業法は7回、他は3回ずつ
宅建合格のためには、過去問を繰り返し解きまくります。重要なのはその量なんです。
宅建業法は、過去問を繰り返しやれば満点が狙える分野です。
宅建試験の50問中「宅建業法」は20問なので、業法で満点がとれれば、残りの30問を50%の確率で正答できれば合計35点! 合格ラインが見えてきます。
宅建業法は1点も落とせません。過去問を最低でも5回以上、できれば7回やりたいところです。
法令上の制限や権利関係・税法は、それぞれ3回ずつ過去問をやれば、ポイントが分かります。
ここで言うポイントとは、先に示した「農地法の設問パターンは3つしかない」といったものです。
これくらい過去問に向き合って宅建の勉強をしていると、合格ラインを大きく上回る40点台が見えてきます。
まとめ
私の場合、仲の良い友人と二人で競い合いながら同じ勉強法で宅建に合格しました。
ちなみに二人とも40点を突破しています。
幸運にも同じ勉強をする仲間がいたから、モチベーションを維持することができました。
でも、過去問をやらなければ、あの年、宅建に合格することはできなかったでしょう。
毎年、宅建は49問が過去問の焼き直しです。過去問を繰り返し勉強するのは、最短で合格する最強の勉強法だと信じています。
あなたも頑張ってください!