- 安さにつられて新築一戸建てを購入したけど、お墓の近くで売りにくいのでは?
- お墓の近くの戸建てを売却したいが、買い手は見つかるのか?
- 相続で分けてもらった土地が墓地の近くで、売却できるかどうか心配
- 不動産の売却査定をするときにはお墓の近くだということを知らせたほうがいいのか?
土地を持っている、一戸建てを所有している人にとって、不動産は大切な資産ですね。
不動産を売却しなければいけない場合、心配になることは「早く売れるか」「高く売れるか」ということ。
私は売れない不動産はないと思っています。
墓地の近くや、お寺近くの家を売却するとき、しっかりとメリットも抑えて説明ができるようにしておきましょう。
あとは、墓地に触れつつ、メリットを伝えてくれる不動産屋と付き合えばいいでしょう。
お墓のある土地は一等地
お墓のある場所は、一等地であることが多いって知っていましたか。
死んだ後の安住の地として埋葬されるのが墓地。
だから、昔から南斜面の見晴らしの良い場所(一等地)にお墓がつくられることが多かったのです。
一等地と言っても、人口の密集している日本ではゴチャゴチャしていて一等地のイメージがしにくいかと思います。
私が旅行したフランスの田舎町の風景をちょこっとお話します。
ヨーロッパの鉄道が一定期間乗り放題になる「ユーレイルパス」を日本で買っていたんです。
ようやく慣れてきたパリの街を離れると、あっという間に車窓は田園地帯に変わります。
パリは東京よりも圧倒的に街の規模が小さくて、パリの中心部から15分も列車に揺られると、北海道かと見まがう風景が広がるのです。
パリを離れて暮らすフランスの人々は、広い大地に落ちた小さな水滴のような場所に、身を寄せ合い、集落を作り、生活をしています。
広い草原を走った列車が、その小さな水滴に近づくと、
まず見えてくるのが、気持ちの良い斜面につくられた墓地です。
墓地に連なるように、丘のてっぺんと言っていい中心地には、その町の教会(聖堂)が建てられていて、教会を中心に人々の住宅が建っています。
その時の写真がないのが残念です。
眺めている車窓では同じような街づくりの風景が連続して繰り返されます。
日本だけではなくて、フランスでも墓地は、一等地につくられていることが分かる風景でした。
結局、なにが言いたかったかというと、お墓・墓地は一等地、だからその近くも一等地ですよってことです。
お墓の近くに基準はない
墓地の近くって、いったい何メートルから「近い」というのでしょう。
5メートル?、なるほど墓地の近くといえると思います。
では、50メートル離れていたらどうでしょうか、墓地の近くとはいえませんかね。
かりに、5メートルから50メートルの間に、お墓に近いかどうかの境界線があるとしたら、それは具体的に何メートルなのでしょう。
20メートルですか?、それとも21メートルですか?
そう、お墓に近いかどうかというのは、具体的な数値の基準がありませんね。
墓地に近いと感じる、その人の主観と言っていいでしょう。
気にする人は、30メートルでも「墓地に近い」と感じるし。
気にしない人にとっては、10メートル離れていたら「お墓に近い」と感じません。
ただ、お墓や神社仏閣などを気にされる方も多いのは事実です。
しかし、東京都心で売買の仲介をする場合には、戦時中の空襲で多くの人が亡くなった場所というのは少なくありません。
古くから栄えた場所では、人が死んだことのない場所なんてないのではないでしょか。
また、京都の街中もお寺や神社の多いこと。
気にしすぎても、しょうがないのです。
お墓の近く、メリット・デメリット
最後に、お墓の近くのであることのメリットとデメリットを挙げておきます。
お墓の近くのメリット
- お墓が低いので見晴らし・風通しがいい
- 将来にわたって高い建物がたちにくい
- 静かで落ち着いた環境
お墓の近くのデメリット
- 蚊の発生を気をつけなくてはいけない
- お墓参りの路上駐車があるかも
こんなところだろうと思います。
いずれにしても、土地や住宅を売却する前に、不動産の一括査定を利用されると思います。
売却する物件が、お墓の近くであることのデメリットばかりを伝える不動産業者ではないか、慎重に見極める必要がありますね。