- 意外な高値で売れることがある
- 買主の価格交渉(値下げ)に対応するため
- 他の不動産会社に負けない査定金額をつける
このような理由から、不動産の売り出し価格は高めに設定されます。
つまり、どこかで相場通りの価格に戻す、値下げしなければならないタイミングがあります。
売れる金額はしだいに下がっていくもの
不動産は、一般的に少しずつ資産価値が下がっていくものです。
土地だけを見れば、毎年発表される、路線価・地価公示価格・基準地価を見れば一目瞭然で、大都市の商業地以外では、ほとんど値下がりしています。
また、建物は新築時がもっとも価値が高くて、年々評価額が下がっていきます。
土地も建物も時間の経過とともに値下がりしていくのですから、不動産の売却価格も下がるのが一般的と言えます。
【値下げタイミング】繁忙期を逃した・これから繁忙期
不動産には流通量が多くなる時期があります。
不動産仲介は1月~3月が繁忙期です。
売りだした不動産の値段を下げなくてはいけないのは、この繁忙期の前後のタイミングです。
繁忙期の過ぎた4月には、お客様の数はガクンと減ってしまいます。
繁忙期に、その価格で決まらなかったのであれば、4月に値下げをするべきです。
逆に、繁忙期に突入しようとする12月も値下げの絶好のタイミングです。
お客様の多くなる時期に合わせて、魅力的な価格を提示して、しっかり売り切る戦略です。
これ以外のタイミングで、値下げをする合理的な理由は考えられません。
ローン返済中は支払い金利で損得を判断
売却中の不動産を住宅ローンで購入している人であれば、毎月かかっている金利にも注意を払う必要があるでしょう。
- 借入金額:4,000万円
- 返済年数:35年
- 利 率:3%
- 返済方式:元利均等返済方式
- ボーナス:0
- 経過年数:10年目
ローンを支払いはじめて10年目くらいだと、利息はこれくらい支払っています。
一ヶ月の支払額は153,940円で、そのうち83,000が利息、元金の返済は70,000くらいです。
まだまだ、元金よりも利息の支払のほうが多いですね。元金の支払額が利息を上回るようになるのは、ローン開始から12年目の12月です。
売出し中の不動産が早く売れれば、その分、この金利を支払う必要がなくなってきます。
価格交渉をされたり、値下げを受け入れるのは癪にさわるかもしれません。しかし、毎月支払っている金利のことを考えると、損得が分かり合理的な判断ができるのではないでしょうか。
他にも、マンションならば毎月の管理費・修繕積立金もバカになりません。