悩ましいのが、地域密着をアピールする地元の不動産屋と、全国チェーンで大手の不動産屋、どちらを選ぶべきかです。
気持ちとしては、地元の不動産屋に専任媒介を依頼しようかと考えています。
地元の不動産屋で売り出すメリットを教えていただけますか?
当サイトにお寄せいただいた、不動産売却査定に関する質問にお答えしています。
あなたの家を購入する人は近くにいる
すこし想像してみてください。この先、内見に来られたときに「どんなことを話すか?」にもつながる大事な問いです。
インターネットで購入物件を探せるようになって、お客様には物件選びの選択肢が増えました。しかし、全世界からアクセスできるからといっても、外国から「あなたの家を買いたい」とお客様が来ることは少ないです。
あなたの家を購入する動機を持っている人は、そんなに遠くにいるわけではありません。強い動機がある人で半径1キロ圏内、弱い動機の人では、せいぜい最寄り駅の沿線に住んでいる人でしょう。
地元の不動産屋から売り出すメリットは、近隣に住む人にアピールできること。
近隣に住んでいる人は、たとえ住み替えたとしても近くに引っ越したいと思っています。
- 小学校の学区が変わらないように引っ越したい
- せっかくできたママ友たちと離れたくない
- 同居は嫌でも、実家の近くに住みたい
インターネット時代でも、ポスティング・チラシには一定の効果があります。うんざりするほど投函される不動産のチラシが、効果を証明しています。まったく無駄であれば、ポスティングにお金をかける不動産屋はいなくなるはずです。
近隣に何度もしつこくポスティングできるのは、地元の不動産屋ならではの仕事ですね。
顔見知りが信頼される理由
何度も会っているうちに、好意を持ってしまうことってありますよね!
何度も会っている人とは、自然と信頼感が芽生えてきます。
お客様(買主)を案内するとき、会社から車に乗って、物件を見て、そのまま会社に帰る、こういう営業はセンスが無いです。たぶん売れない営業ですね。
不動産屋は家を売っているのですが、お客様が将来、住むことになる街を紹介することを忘れません。
ですから、物件案内の前後に必ず寄り道をするのです。
- 最寄り駅から案内物件までのルート
- 近隣の保育園・幼稚園・小学校
- 近隣で便利なスーパーマーケット
- 小さい店だけど天然酵母の美味しいパン屋さん
- 地元の人しか行かないイタリアンレストラン
そこに住んでいる人、その街をよく知る人にしか分からない情報に触れたときに、本当の意味で買主は不動産営業のことを信頼するのです。
加えて、立ち寄り先のパン屋さんで、
店員さんから「いつもありがとうございます~」と挨拶されている不動産営業の姿は、頼もしく見えるそうです。
引っ越す前に、知り合いができるみたいで心強い。不動産屋のいう地域密着って、こういう安心感のことを指しています。
不動産は一生一度の大きなお買い物ですね。納得したうえで、信頼できる人から買いたい、と考えるお客様が多いのです。
地域密着の地元不動産屋から家を売り出すメリットは、こんな買主の心のケアだと考えます。